2013年7月3日水曜日

哀しくも華やかなお別れ

母と私は一卵性双生児の様でもあり、永遠のライバルでした。特に芸事に関しては、厳しく、誉めて貰った事など記憶にありません。舞踊にしても 音楽にしても厳しい批評家でありました。つい数年前まで、母を追い越す事を目標にしていたかもしれません。
 7月2日は、哀しくも華やかな葬儀でした。たくさんの教え子、ご近所、檀家さんにお手伝いを申し入れていただき、皆さんに惜しまれて逝った母の 生前の姿を偲びました。
祭壇を埋め尽くす沢山のお花の香り。母は 美しいお花が描かれた漆塗りの棺に収められ、棺の上には 守り刀が置かれていました。弟が生まれた時に、赤ちゃんのお布団の下に守り刀を忍ばせてあるのを見た事があります・・ 生まれた時と同じように、亡くなった時もそうするのですね。どうか安全にあの世までお導きください。

娘と母と私、"グッドタイムリビング小野" のお部屋で、
この お花で囲まれた遺影は、私が持つことになりました。
葬儀が終わるまで 商店街は通行止めになり、地域の沢山の方々に見送られて車は出て行きました。
今回の葬儀では 今更ながらですが、母の偉大さを感じた次第です。
 その 葬儀が始まる直前に、風に乗って大きなまあるい綿毛が境内から本堂へ、フワリフワリと私の前を飛んで父の後ろから祭壇の方へ飛んでいきました。「今頃綿毛?」と思い、つかまえようとしましたがスルリとかわされダメでした・・・それから暫く読経の間涼しい風が激しく吹き抜け、ろうそくの灯が何度も消える事がありました。それは、とても不思議な時間でした・・・

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お気に入りの着物でのお写真が、準備してありました。
『朱王院扇風恵光大姉』と生前に選名


姉と私と娘たち、裏庭を望む